weboyajiの株式投資ブログ

売買記録、トレードテク、銘柄分析など

銘柄選びにおける5C

   

リオ・オリンピックは盛り上がりましたね。中でも400mリレーの銀メダルシーンはちょうどリアルタイムで見ていてグッときました。

さて、今回は私の投資銘柄発掘方法を書いてみます。

先に結論から言うと、私は以下のような基準で銘柄を選定しています。

私の銘柄選定基準

  1. Competitive edge(競争優位性)
  2. Change(変化)
  3. Catalyst(カタリスト)
  4. Chart(チャート)
  5. Cost(買値)

いろいろ試行錯誤して、今現在自分にしっくり来るのがこの型。

以下個別に解説していきます。

 

5つの基準

(1)Competitive edge(競争優位性)

私が競争優位性を重視する目的は、それが業績を安定させ、株価の下支えになるものと考えているからです。

全てのビジネスには顧客と競合が存在しますが、その中でより長く・より高い成長率を維持するには何らかの優位性が必要です。それはビジネスモデルだったり、強力な商品だったり、ややグレーだけど人脈・利権・地理的/政治的理由など現実的に大きな影響要因となるものだったりします。

この中で再現性・持続性を考えるとビジネスモデルによる強みが理想的でしょう。私が好きなのは「①顧客囲い込みストック型 × ②明確な差別化」のビジネスをやっている企業です。

①顧客囲い込みストック型

①についてわかりやすい例は会員ビジネス。会員化という囲い込みで月額料金をいただくパターンです。例えば先日ブログで取り上げたエムケイシステムのASPサービスがこれに当たります。

個人的に評価が難しいと考えるのがインフォマート、プラネット、EMシステムズなどで、従量制課金&顧客側の都合で使用量が変わるストック型サービス。顧客の財布次第な部分について判断する情報を外部からは入手しづらく、一方で業界に詳しい投資家は情報を持っているということで、下の章で触れるチャートによる判断の補助等がないと自分には難しいなという印象です。

②明確な差別化

②の差別化(エッジ)も非常に大事で、何か事業をやるときには「エッジ!エッジ!エッジ!」と常にアタマの中で練り続けるべきものだと思ってます。

この差別化要素、実は見分けるのが難しいです。商品力やら価格訴求力やらそれらしき単語を並べることはできますが、本当にそれが効いてるのか?どの程度有効なのか?下手するとその会社の人ですら判別が難しいものではないでしょうか。

差別化の見分け方に対する私なりの答えは「シェアNo.1か?」だけを見ることです。ある商品カテゴリーでNo.1を獲っているかどうか、これだけ。これは特にB2Bビジネスで顕著ですが、稟議を出すときに「○○社の商品がNo.1だから」というのは書きやすいし通りやすい。反対にNo.2以下を採用する場合、上からの「なんで?」に答えなければならずメンドクサイんです。しかも理由の多くは「安いから」なわけで、それを売る会社は投資先としておいしくない。なので、シェアを獲っているかどうかを見ればそこまで外す確率は低いと考えています。何度も引き合いに出すのも何ですがエムケイシステムもシェアNo.1で、私としてはその部分も買っています。

また、シェアNo.1を支えるものが”時間の経過とともに蓄積するもの”だとなお良いです。構造的に競争に強く、簡単には逆転されづらいからです。逆に”技術力”のような曖昧なものだと ー 少なくとも私には ー 簡単には変化が読めず、あっという間に地位を奪われるリスクを懸念し続けなければなりません。

その企業の競争優位性を確認しておくことで、投資で失敗するリスクを抑えることができると考えています。

 

(2)Change(変化)

Change(変化)に注目する目的は、大きな株価上昇による値上り益を狙うためです。

株価が大きく上昇するのはどのようなときか?それは何かしらの変化があるときです。

わかりやすいところでは

・業績の変化
– 好業績→超好業績
– 赤字→黒字転換

があります。

また、その一歩前の変化としては以下のようなものがあります。

・外部環境の変化
– 円安/円高のトレンド転換
– 数年にわたる特需の発生
– 政策の追い風
– 技術の変化

・企業自身の変化
– フツーの会社→成長企業
– 景気敏感株→収益安定株
– ビジネスモデルの変化
– 顧客の変化
– 商品のヒット

などなど。

外部環境の変化はマーケティングでいうところのPESTに株式市場特有の話をプラスαした感じですね。

そして企業自身の変化。
個人的にはココが投資の醍醐味かつ最も肝要な部分で、投資家間で差が付く部分だと感じています。
これは単純なスクリーニングで探すよりも、様々な企業の開示を見て定性的な情報から発見する、というのが基本かなと思います。

①定性情報→②変化が形に→③定量情報に現れる(月次・決算など)→④株価上昇

の順番で事が進むと考えると、川上で捉えるほど大きな値幅を狙えますからね。

具体例を挙げると、以前このブログでご紹介したエイジスはリテールサービスと海外展開という収益構造の変化があり、アドソル日進では「セキュリティ元年と銘打ってセキュリティ分野へ参入したこと」(既存顧客へのアップセルによる業績期待+新規顧客拡大による業績期待+スマートメーター・自動車とセキュリティの複合材料期待)という変化がありました。また、今私が保有している福井コンピュータは「政策による強制的な3D測量データの需要拡大(環境の変化)」と「ストック型ビジネスの開始(企業の変化)」という大きな変化が起きている最中です。

この変化による株価大幅上昇のチャンスを捉えるために、私は各企業のChangeに注目しています。

 

(3)Catalyst(カタリスト)

カタリストとは株価上昇のきっかけとなるもので、決算・新聞記事・新商品リリース・大型顧客の獲得といった材料のことです。私がなぜカタリストに注目するかというと、銘柄選定の精度を上げるためです。

カタリストの考え方

私がカタリストを考える場合、

  • ①材料の内容・・・サプライズの度合いはどうか?単なる一発ネタか・実需か?自分以外の人たちから見て先々への期待感を膨らませることができるか?
  • ②リリース方法・・・企業自身の開示か?第三者による記事(業界紙・新聞記事など)か?
  • ③タイミング・・・何年何月頃になるか?

といった視点で銘柄をチェックしています。

例えばアドソル日進の場合、

  • ①材料の内容・・・サンノゼのR&Dセンター開設、自動運転✕セキュリティ 根拠:決算説明会動画における社長の発言
  • ②リリース方法・・・日経系列新聞の記事 根拠:日経イベントへ協賛という形でつながりを作っている
  • ③タイミング・・・2015年12月後半 根拠:①と同様

という感じです。(その後アドソルのカタリストがどうなったのかはこちら

カタリストを考えるメリット

私は投資をする上でその銘柄に注目が集まり買いが集まるようなシナリオをある程度は考えておいた方がよいというスタンスです。確かにいつかは見直し買いが入ることを期待して投資しておくという方法もありますし、インサイダーでもない限り正確に材料とタイミングを知ることは不可能ではあります。ただ、そこから一歩進めて自分なりに仮説を立て検証していく、私の場合このスタンスを取るようになってから当たり株を掴める確率がグンと上がりました。

それはなぜか?

実際にやってみるとわかりますが、出そうな材料とそのタイミングを考えると自然と企業側の視点になっていきます。するとそれまで気付かなかったチャンスやリスクにふと気付く瞬間があるわけです。

投資銘柄に対する理解を深めチャンス・リスクをいち早く察知することで取捨選択の精度を上げること。このためにカタリストを考えておくことが有効だと私は考えています。

 

(4)Chart(チャート)

私がチャートに注目するのは自分が認識していないリスク/チャンスに気付くためです。

テクニカル上見るポイントはたくさんありますが、

  • 上昇トレンド/下降トレンド
  • 新高値/新安値
  • チャートの形状
  • 出来高の変化×ローソク足の形状

といった基本的なところをチェックしています。
トレードではなく投資視点ならこれくらいで十分じゃないでしょうか。

私は基本的に
– 常に自分よりも事情通の人(インサイダー含む)がいる
– 自分が間違っている/考えが浅い可能性がある
と考えています。

そしてチャートが発する情報はそれに気付くためのサインである、という位置付けをしています。

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逆にチャートからチャンスに気付けるという面もありますが、私はあまり活用できていません。フットワークが軽い人でないと難しいのかもしれませんね。

また、単に調整で一時的に下げているだけのケースも当然あってこの場合は買いチャンスなのですが、私は基本的には手を出さないようにしています。理由は単純に失敗する(もっと下がる)ことが多かったからですね。PER一桁で買った銘柄が半額になったときは目を疑いました。。。

いずれにせよ私がチャートに注目する目的は、自分の間違いを正して失敗するリスクを下げることです。

 

(5)Cost(買値)

私はなるべく高値掴みを避けるため、魅力的な銘柄でも投資対象としてはスルーすることが多いです。

判断指標として使うのはPER。私はPERが低いことを理由に株を買うことはしませんが、買わない基準(≒売る基準)としてPERの高さを見ています。

PERが高い・低いの基準

ある数字が高い・低いというのは相対値ですから、比較対象が何なのかはハッキリさせておいた方がよいと考えています。日経平均のPERなのか、同じセクターのPERなのか、それとも他の保有株のPERとの比較なのか。有効性はともかく、自分なりのモノサシを持った上で判断するのが大切ではないでしょうか。その方が考えがブレにくいですから。

あえてPERを絶対値で見るなら、東証の場合割安株ならPER10倍、成長株ならPER20倍くらいから黄色信号というのが個人的な感覚値です。 ただし地合によって相場の許容PERは変わるので、あくまでも基準のひとつという捉え方ですが。
#アベノミクス以降、金融緩和のおかげで東証の許容PERはかなり嵩上げされていて、これが標準に戻る時はエラいことになりそうだなあと感じています。

実際のところ買値については個別株毎に判断を変えることもしばしばではありますが、基本的にはCost(買値)の視点を持つように意識しています。

 

 

まとめ

ブログに書いてみて大分考えが整理されました。

まとめると以下表のようなイメージです。

攻撃
(株価上昇効果)
防御
(株価下落耐性)
1. Competitive edge(競争優位性)
→業績安定・株価の下支え
 ◯
2. Change(変化)
→大きな株価上昇狙い
3. Catalyst(カタリスト)
→銘柄選定の精度向上
4. Chart(チャート)
→自分が認識していないリスク・チャンスへの気付き
5. Cost(買値
→高値掴みを避ける

私の投資は「Competitive edge(競争優位性)・Chart(チャート)・Cost(コスト)でリスクを抑え、Change(変化)・Catalyst(カタリスト)で値上り益を狙うスタイル」と言えます。

もちろん5つの基準すべてをクリアしないと絶対買わないというわけではありません。その年によってウェイトを調整するというイメージです。

これまで日本株はアベノミクスというテーマ株でしたが、今年はそのテーマが一段落したことを踏まえて防御力重視(競争優位性・チャート・買値重視)のスタンスです。

 

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