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成長株投資のメモ 〜PERの呪縛を解き放つ〜

   

私は数ヶ月まで成長株投資の手法を勘違いしていて、そのせいで幾度となく悔しい思いをしてきました。当時は市場がおかしい、イナゴだらけで無秩序になってるだけだと考えていたのですが、改めてオニールの本などを読み返すと、誤っている(というか頭でわかったフリして現実を見ていなかった)のは自分の方だということに気付きました。

成長株投資の考え方に照らして見ると、割高だと思う株がさらに買われたり、割安だと思う株がさらに売られる理由がわかって腑に落ちるようになります。すると、以前のように理解不能な状態で恐々投資するようなストレスが大分軽減されました。成長株投資をわかっている方からすれば今更な話でしょう。しかし個人的には大きな気付きでした。

忘れないうちに、現時点の自分なりの理解をメモに残しておきたいと思います。

 

割安株投資と成長株投資

さて、投資手法には大きく分けて2つあります。ひとつは割安株投資。もうひとつは成長株投資。

割安株投資

割安株投資とは指標が安い株が水準訂正されることを狙うものです。現在時点の株価と企業価値のギャップを測って投資するのが特徴で、このギャップを測るものさしとしてPERが使われます。

PERとは 現在株価 / 一株あたり利益 の倍率。倍率が低いほど割安=企業価値とのギャップが大きい ということになりますので、基本的にPERが低いほど良いということになります。

計算式から考えると、PERの倍率が低い状態とは

  • 株価が下がりすぎ(=分子が小さくなった状態)
  • 業績が伸び利益が増えたが株価が上がっていない(=分母が大きくなった状態)

のいずれかで、これを見つけてBETするのが割安株投資のキモと言えそうです。

成長株投資

一方、成長株投資とは将来時点の企業価値と現在時点のそれとのギャップを狙うものです。成長性のみが問題とされ、現時点の株価と企業価値のギャップは重視しません。つまり、PERが無意味な世界です。PERが高くても成長性がOKなら買いですし、PERが一桁でも成長性がアウトなら売りです。

では成長性を測るものさしは何か?

それは会社予想やコンセンサスに対する進捗率(達成率)です。

進捗率には経常利益が用いられ、四半期決算ごとに通期または上期予想に対する達成度合いを見ます。

経常利益とは売上から原価と販管費を引いた営業利益に営業外収益・費用を差し引きしたもの。売上が増えるほど、原価・販管費といったコストが減るほど経常利益は増えます。

なおここで注意したいのが、経常利益の伸びには利益率の改善度が重要ということです。

利益率のインパクト

簡単な例で検証してみます。

  • A社:今期の増収率5%、営業利益率8%から10%に+2pt改善
  • B社:今期の増収率20%、営業利益率8%から変わらず

前期売上を100とした場合、A社は今期売上105・営業利益10.5、B社は今期売上120・営業利益9.6となります。

そう、20%増収を達成したB社より、増収率5%でも利益率が改善されたA社の営業利益の方が差分で+0.9pt、比率で+9.3%大きくなっています。

今期営業利益は 前期売上 × 今期増収率 × 今期営業利益率 で表せます。

A社・B社の増収率・営業利益率を当てはめてみると以下のようになります。

A社の今期営業利益 = 100 × 1.05 × 10 / 100

= 100 × (1 + 0.05) × (8 / 100) × 1.25

B社の今期営業利益 = 100 × 1.20 × 8 / 100

= 100 × (1 + 0.20) × (8 / 100) × 1.00

意味わかりますか?

増収率は小数点以下の数値の足し算(青の数値)ですが、利益率は前期比の変化率が掛け算(赤の数値)で効いてくるんです。

利益率が悪化すると急速に営業利益が減り、経常利益が減るため成長鈍化と見なされ叩き売られるわけです。一方、ちょっとくらい減収でも利益率が落ちていなければ経常利益へのインパクトは少ないため、そんなに売られないという理屈が成り立ちます。※ビジネス上の競争優位性が揺らいでいない前提

 

まとめ

ここまでの話を表にまとめるとこのような感じ。

投資手法 ギャップ 主なものさし
割安株投資 現在時点の企業価値と株価の差 PER、PBR
成長株投資 将来時点と現在地点の企業価値の差 業績進捗度、利益率の変化 ※PERは高くても低くても無視

成長株投資なのにPERで判断すると早売りしたり、損切りが遅れる可能性が高まります。

自分がやっていることが割安株投資なのか成長株投資なのかをちゃんと意識していないと、「PERでは買えないが成長性では買い」など板挟みになります。これが数ヶ月前まで私の苦しさの元でした。

なおグロース株は値動きの激しさからモメンタム投資勢に目を付けられる傾向があります。

そうすると業績と無関係に乱舞し始めるので、ここをどうハンドリングするかという問題もあります。が、成長株投資とは趣の異なるところなので今回は割愛させてください。

 

以上です。

今の私が理解していることを書き出してみました。また時間があれば続編を書くかもしれません。

 

参考:オニールの成長株発掘法

 

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